ダンテ・ボヌチェッリが2004年に手掛けたTivalì は、あらゆるスペースに合うシステムキッチンであり、コンセプト“Everything in a Small Space”の先駆けでもありました。世界的に有名なカナダのデザイナーであるヤブ・プシェルバーグの解釈による新しいプロジェクトでは、テクノロジーとデザインがひとつになった魅力ある作品に仕上っています。
デザインの指針となったコンセプトは、キッチンを2.40mから3mの一直線にのびるスペースに配置すること。圧倒的なのは舞台的要素で、そこでの調理は、ちょうど舞台で俳優がパフォーマンスを披露するように、表現の頂点に達することなのです。劇場での舞台同様、幕がシーンを隠します。シーンは俳優の存在によってのみ出現するのです。ヤブ・プシェルバーグの Tivalì 2.0 は一見、貴重な内容が目にさらされない、大きな閉じた家具のように見えます。2枚の折りたたみ式引き戸がシーンを隠し、開けると非常に精緻なシステムにより両側のケースの形の中に並んで入ってゆき、その形があらわになります。アルミハニカム材のドアは、豊富なラインナップから仕上げを決定可能なため、ヤブ・プシェルバーグによるTivalì 2.0 にそれぞれ異なる解釈を与えることができます。
新しい引き戸のメカニズムは、土台と下部キャリッジを省きながら、スライド効果のスムーズさを維持します。3つの高さと2つの幅からセレクトして構成でき、内部レイアウトは無限の可能性があります。
「キッチンはパートナーシップに捧げられる場所。要素は友人、家族、思い出、などさまざまです。キッチンTivalì は、これらの要素をいかに統合するかというストーリーです。Molteni&C Dada の既存のコレクションへの新しいイテレーションをデザインするにあたって、伝統を尊重しながら、いかにキッチンのデザイン言語をモダン化できるのかを深く追求しました。キッチンについて、その用途、習慣について熟考し、既存のデザインを分析してたどり着いたのは、Tivalì へのアプローチはコミュニティ感を出し、そのコミュニティへの所属を育む場所として究極の表現をすることだ、という結論でした。キッチンを住居の中の独立した場所として設計するのではなく、私たちのTivalì をオープンで、表情豊かで、居心地のよい場所としてリニューアルし、フォルム、プロポーション、素材を通してシステムキッチンの設計を進化させました。 Tivalì の要素すべてが一体となって、伝統を分かち合い、思い出を作り、五感に火をともす環境を作っています」
ヤブ・プシェルバーグ
ヤブ・プシェルバーグ解釈によるキッチンは、内部がすぐに圧倒的な遠近感を与えます。それは、大理石もしくはストーン材を使用したワークトップの曲線とベ大理石で覆われた背面パネルは、舞台の背景の役割を担って斬新なデザインの棚を備え、必要なものがすぐ見えるように開いた状態です。さらに新しいハンドル YP も、革新的なデザイン。
ワークトップの下は、扉と大容量バスケットを備えるコンテナを使用することで、あらゆる用途に対応する幅広いデザイン・ソリューションから選んで、キッチンの機能性を満喫することができます。すべての
堂々とした舞台には、相応の照明が必要です。棚に内蔵されたLED システムは、実用性を保証する設計であると同時に、エモーショナルな効果をもたらします。
隠して意表を突く。それがヤブ・プシェルバーグの新しいTivalì 2.0 です。
ジョージ・ヤブ（George Yabu）とグレン・プシェルバーグ（Glenn Pushelberg）は、1980年にインテリアデザインに焦点を当ててスタジオを設立し、それ以来、ヒューマンエクスペリエンスの複数の層に対処するように学際的に実践する会社に拡大してきました。 ニューヨークとトロントにオフィスを擁し、100人以上のクリエイティブチームおよび専門家チームを擁し、建物、インテリア、風景、照明、家具、オブジェクト、グラフィックを、物事の外観を大きく超えたデザインを行って、それにより人々がどのように感じるかを重視しています。
全経歴
“引き込まれるような環境、魅力的なリンク先、そして配慮のある商品など、場所も商品もデザインしています。”
Yabu Pushelberg
Tivalì 2.0 by Yabu Pushelberg
スペック
